慰謝料・養育費

慰謝料について

離婚にともなう慰謝料とは、「離婚によって被った肉体的・精神的苦痛」に対して支払われる損害賠償です。

特に精神的苦痛については、外部から客観的にいくら、と判断できるものではありません。そのため夫婦の双方が合意できるなら、いくらであっても構わないといえます。ただし合意できない場合は、裁判所の算定基準に沿った慰謝料の金額となります。

裁判所は「不貞行為」「暴力・犯罪・悪意の遺棄」「婚姻生活の維持への非協力」などについては慰謝料を認めますが、「性格の不一致」「信仰上の対立」「親族との不協和」といったことで認めることはほとんどありません。

またお互いに離婚原因がある場合にも、双方が慰謝料を請求し合うということはできません。

ただ不貞行為があった場合、配偶者だけでなくその相手にも慰謝料を請求することができます。しかし不貞行為のあった時点で夫婦関係がすでに破綻していたとみなされた場合など、慰謝料を認められないこともあります。

裁判所の慰謝料の算定基準ですが、金額が明確に定められているわけではなく、それまでの経過、婚姻期間、子どもの数など具体的なケースに応じて多くの調整要素が入り込むため、一概に「このケースならこの額」と決まるものではありません。

認められないものまで請求して「無駄な労力を使ってしまった」と後悔しないためにも、専門家である弁護士にご相談いただき、事例に応じたおおよその相場、客観的な基準を知っていただくのがよいかと思われます。

養育費について

親には子どもが成人するまで養育する義務があります。

これは自己の地位相応の生活を犠牲にするほどではない「生活扶助義務」よりも厳しく、経済的に苦しくても行う「生活保持義務」と位置づけられています。要するに、子どもが社会人として自立するまでに必要な毎日の衣食住・教育費・医療費などすべての費用がこれに含まれます。

その金額は、支払う側の経済力や双方の収入バランス、また親がかつて子どもの頃に受けた教育水準など、さまざまな要素によって増減します。財産分与や慰謝料 は原則的には一括払いですが、養育費は定期的に支払うもののため、その時々の事情によっても変動せざるを得ない面があります。

たとえば養育費を負担する側の事業の失敗や倒産、失業、再婚のほか、子どもの進学先の問題などが具体的な事情として考えられます。ただし、その増減は裁判所の調停を経たものでなくてはなりません。

これも事前に適正な基準を知っていれば問題ないのですが、知らずに相手側に有利なまま離婚の協議をしている場合も実際に見受けられます。まずは専門家である弁護士にお気軽にご相談ください。